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2009/11/04

コラム 遺産分割

カテゴリー: お勉強など!, コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 4:23 PM

相続財産を相続人が分けることをいいます。遺言により各相続人の取得する財産が具体的に記されている場合を除いて、相続人全員で協議して、誰が、どの財産を、どの方法で、どれだけ取得するかを決めなければなりません。遺産分割の協議は、民法で「遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする」とされています。遺産分割協議に相続人全員が参加していなかった場合は、その遺産分割協議は無効となります。また、協議は相続人間での任意の話合いであり、相続人全員で協議し、全員が賛成すれば、遺言や法定相続分に関係なく財産をどのように分けることも自由となります。なお、協議ができないときや不調のときには、家庭裁判所で決めてもらうこととなります。

2009/11/03

不動産のゆくえ 住生活基本計画の推進

カテゴリー: お勉強など!, コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 4:08 PM

衆議院選挙で民主等が圧勝し、鳩山由紀夫氏が第93代首相となった。先月26日に臨時国会が召集され、いよいよ民主党の手腕が試される。所信表明演説では、政権交代を「国民の選択」とし、無血の平成維新と銘打って国政の変革に取り組みと宣言した。

さて、不動産における政策はどのように変わるのだろうか。今回は住生活基本計画(生成18年9月閣議決定)に基づき、その内容を確認したい。

20年度においては、少子高齢社会の到来、社会情勢の急激な変化に対応し、住宅投資の活性化による内需主導の持続的成長が求められ、住宅ストックの質の確保をする観点から、長期優良住宅の普及および省エネ改修等のリフォームを緊急的かつ重点的に促進するため、住生活基本計画の変更を行っている。

*住宅の長寿命化の取組み

平成2011月に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が成立した。これは、住宅が長期にわたり良好な状態で使用し続けることができるように、構造や設備について。一定以上の耐久性、維持管理の容易性等の性能を備えた住宅、いわゆる長期優良住宅の普及を図るものであり、ストック型社会への転換に向けた取り組みである。20年度は、ストック型社会における住宅のあり方について、民間等の優れた提案を公募・採択し、長期優良住宅等の普及啓発に寄与するモデル事業に対して支援を行う「超長期住宅先導的モデル事業」等を実施している。(20年度採択件数:88件)

リフォーム規模の推移

リフォーム規模の推移

*良質な住宅ストックの形成と将来世代への継承

リフォームを促進するため、リフォームに係る様々な情報の提供等を行うリフォネットhttp://www.refonet.jp/ の普及や、住宅履歴情報の整備・普及を推進している。また、住宅金融支援機構の証券化支援業務では、既存住宅の取得に対する融資限度の見直し(改修費用の上乗せ)、リフォーム費用に対する死亡時一括償還型融資では、融資対象の追加や融資限度額の引上げ等をおこなっている。

*多様な住居ニーズが実現される住宅市場の環境整備

住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保法)に基づき、新築住宅の基礎部分に係る10年間の瑕疵担保責任を義務付けるとともに、新築住宅及び既存住宅に対し、耐震性、省エネ対策、シックハウス対策等、住宅な基本的な性能を客観的に評価し、表示する住宅性能精度を実施している。平成19年度の実績は、設計図書の段階で評価した設計住宅性能評価書の交付が217千戸、現場検査を経て評価した建設住宅評価書・新築住宅の交付が20万4千戸、既存住宅の交付が1500戸となっている。

建設住宅性能評価を受けた住宅に係る紛争については、指定住宅紛争処理機関が裁判によらず迅速かつ訂正な処理を図ることとしており、住宅紛争処理センターがその支援を行っている。このセンターは、住宅全般に関する様々な相談も受け付けている。19年度の実績は、指定住宅紛争処理機関における紛争処理の申請受付件数は28件、住宅紛争処理支援センターの相談件数は2,800件となっている。

*賃貸住宅市場の整備

賃貸住宅市場においては、戸建て住宅、マンション等の持家ストックの賃貸化等を通じたストックの質の向上を図るため、定期借家制度の普及、サブリース事業の適正化等の環境整備に取り組んでいる。

*街なか住居の推進

少子高齢化の進展に伴って、高齢者や子育て世帯を中心に歩いて暮らせるまちづくりが求められているとともに、中心市街地の空洞化が進む中、街なか住居の推進によるにぎわいの再生が必要となっている。このため、ゆとりある生活を実現し、職と住が接近した近接した都市構造の形成、居住機能を含む多様な都市機能が複合した魅力的ある市街地への更新を図る必要があることから、総合設計制度、高層住居誘導地区、用途別容積型地区計画、中心市街地の活性化に関する法律も基づく中心市街地共同住宅供給事業等により、都心部や中心市街地における住宅供給を誘導・促進し、街なか居住を推進している。

主だった住生活基本計画の推進する事業を見てきた。他にも、住宅金融、税制、マンション管理の適正化と、改修・建替えの円滑化、木造住宅の新興、住宅確保に特に配慮を要する居住の安定確保などが示されている。

「衣・食・住」は生活してゆく上で極めて重要な要素である。特に「住」の部分が人間関係を構成し、社会を構成してゆく。これからの住生活における政策は、激変する社会情勢を鑑み、将来に向けてより国民が豊か生きられるようなもになることを願う。

参考:国土交通白平成20

前田由紀夫

2009/09/30

コラム 期限の利益

カテゴリー: お勉強など!, コラム — admin @ 10:29 AM

期限の利益とは、法律行為に付された始期または終期のことを指す。例えば債務を負う契約を締結したとき、その履行の期限を定めれば、その時点までは債務を履行する義務はない。このような期限を定めたことによる権利義務に関する効果を、「期限の利益」という。一方、債務の担保を損傷したりすれば、期限の利益は喪失する。また、ほとんどの金銭消費貸借契約には「期限の利益の喪失」を定める条項があり、例えば、決められた期限までに返済が間に合わない場合には、期限の利益がなくなったものとして借金の残額を一括で支払うことというような特約が付されている。

2009/09/02

コラム 不動産の価値

カテゴリー: コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 10:56 AM

ピーク&クロッペンブルグ

ピーク&クロッペンブルグ

不動産にはいくつかの価値基準があります。公示価格、基準地価各、相続税路線価、固定資産税価格そして時価です。このように不動産には様々な価格が付いています。では、「価値」という切り口で不動産を見てみるとどうなるでしょう。その価値を大きく分析すると三つのタイプに分かれます。一つは不動産を売却したときに得られる価値です。人気エリアは価値が高くなるという市場原理が働きます。二つ目は、その不動産を手放さずに賃貸ビルや駐車場にしてお金を生むようにして価値を出す方法です。賃貸収入による価値です。そして三つ目は、金融機関などに担保にさし入れてお金を借りるための価値があります。これらの切り口から不動産の価値を判断し、うまく利用することが求められます。

前田由紀夫

2009/09/01

不動産のゆくえ 土地白書を読む(後半)

カテゴリー: お勉強など!, コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 10:51 AM

*不動産投資動向

不動産投資の動向の中で注目されるものはJ-REITである。今年の3月末時点で41銘柄が上場し、720万口、時価約25千億円が流通している。今まで健全に成長を続けてきたJ-REIT市場は、世界金融危機の発生・拡大の影響により、平成20年度は下落基調となった。平成19年に実施された不動産証券化の対象となった不動産又はその信託受益権の額は約8兆9千億であり平成20年に実施されたものは三分の一の約3兆円となった。投資口価格は平成19年5月末には2612.98だったが、平成20年度には最大で70%下落し、今年3月には845.37となった。また、対象となった不動産の主な用途を資産額ベースでみると、平成20年度では、オフィスが37.7%、レジデンスが15.1%、商業施設が21.6%と用途別の構成では過去5年以上あまり変化はみられない。

不動産証券化の実績の推移

不動産証券化の実績の推移

J-REITを上場企業の不動産投資からみると、平成11年~平成18年にかけて、上場企業の売却する不動産の買い手はJ-REITが多数であることがわかる。しかし、平成20年以降はJ-REITSPC(特別目的会社)の物件取得数は大幅に減少している。すなわち、投資用不動産が急激に冷え込んだのである。

また、J-REITの賃貸事業の推移及び他の金融商品との価格をみると、事業収益の総額は安定しているが、投資口価格は平成20年度に株式とともに大きく下落している。つまり、リターンである家賃収入には大きな変化はないが、株式に相当する投資口価格は大きく下落している。不動産証券化市場は、新たな金融化商品として期待され、市場には新たな買い手を創出し、都市開発の推進、投資商品の提供、関連ビジネスの活性化、マーケットの透明化など多くの重要な役割を果たしてきた。しかし、平成19年8月のサブプライム危機、平成209月のリーマンショックなどの金融危機の影響等により、不動産投資市場に資金が回らなくなり、これらの役割を果たせなくなってしまう恐れが生じている。今後は不動産投資市場の継続的な発展を図り、こうした役割を発揮させて行くためにJ-REITの合併・再編や運用会社のコーポレートガバナンスの強化や長期的に資金が確保できるような環境整備を図る必要がある。

*政府が土地について講じた緊急対策

我が国の住宅・不動産市場では、健全な事業についても、先に述べた金融危機の問題により経済が停滞し、取引の減少や価格の下落が著しい。そこで、平成2012月に「住宅・不動産市場活性化のための緊急対策」が取りまとめられた。平成21年度税制改正においては、土地需要を喚起し、土地の流動化と有効活用を推進する観点から、平成21年、22年の2年間に土地を取得した場合、土地の譲渡益課税について大きなメリットを受けることができる「取得する土地等の将来譲渡益に係る1,000万円特別控除」及び「保有する土地等の将来譲渡に係る課税の繰り延べ制度」が創設された。

政府の土地に係る中長期的な課題と取組

昨今、不動産証券化の拡大・浸透に伴い、情報開示の進展などを通じた透明化の向上が図られるとともに、国際的な投資資金の移動が容易になっていると考えられる。不動産市場の整備については、今後の不動産需要の変化や、消費者・投資家のニーズへの的確な対応という観点から、市場の安定的な成長を図ることが重要であり、市場の健全な機能が充分に発揮されるよう、情報・資金・人材それぞれについて重点的な対応を図る必要がある。ここでは詳しくは触れないが、不動産取引価格情報の提供、不動産投資情報の開示の推進、地方における不動産の流動化・証券化の促進などが取り組まれている。

また、個人・企業・行政等の市場行動の変化への対応としては、ライフスタイルに応じた、様々なニーズに照らし、住宅を主体的に選択したいと言うニーズが強まっていることとともに、企業、行政それぞれの主体においては、不動産を戦略的に活用していこうという動きが展開している。企業不動産・公的不動産における戦略的マネジメントの普及・促進、エリアマネジメントの推進などである。そして、新しい不動産価値の創出として、環境から質の高い不動産の形成促進、土壌汚染における土地取引円滑化のための情報整備などが検討されている。

今後は少子高齢化の進行に伴い、全国各地において、空き地・空き屋・空き店舗等が増加し、地域活力の低下、自然環境・地域環境の悪化など様々な問題が深刻化しているが、これらの不動産の適正な管理、有効利用が重要な課題となってくる。

国土交通省 土地白書から抜粋

前田由紀夫

2009/08/03

コラム  バブルの教訓

カテゴリー: お勉強など!, コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 9:03 PM

enshow quattro

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1989年12月29日の大納会で、日経平均は史上最高の3万8915円で引けた。元旦の新聞にはアナリストや評論家が90年の株価は4万円を超えて行くと言う明るい予想が多かった。しかし、2009年3月10日、日経平均は7,054円で底を打った。なんと20年前の18%でしかない。また、国富の代表である土地総額は2,477兆円から1,253兆円へと価値を半減させた。新築住宅の着工件数も、170万戸から109万戸へと数を減らし、首都圏のマンション価格は6,123万から4,775万となった。当時40~50代の第一線でバリバリ働いたビジネスマンは職場から去ろうとしている。いま日本経済を動かしているビジネスマンの多くは20年前の悪夢を知らない。しかし、世界経済が危機的な状況である今だからこそこの教訓を活かし、はやくこの状況から脱却してほしいと願う。我々は、ほんの20年前のバブル経済の教訓を忘れてはならない。

前田由紀夫

2009/06/24

加速する便利さと脳

カテゴリー: コラム — admin @ 7:51 PM

パソコンが普及しメールやワープロが使われるようになり本当に便利になったと実感する。手で書くよりははるかに速く、漢字などの変換もきわめて正確に行われる。また、読む側も、規格の文字で書かれているので読みやすい。しかし、気が付いてみると、自分自身の漢字識別能力はそれほどでもないが、漢字を書く能力が急速に衰えておる。いつの間にか分厚い国時辞典、漢字辞典や、鉛筆立ては姿を消し、無機質なプラスチックの板状のパソコンが机の上を占拠している。書籍や音楽はダウンロードで済ませ、本やCDを店まで行って買うことも少なくなった。便利さと引き換えに、急激に変化したこの不自然さに問題がないとは考えられない。少し時代を戻し、五感から感じ取れるバランスのとれた状態を面倒でも作り出さなければ、機械ではない人間に影響が出るような気がする。脳科学はここ10年で飛躍的な進歩をとげ、さまざまなことが解明されてきたが、まだまだ解らない部分が圧倒的に多いと聞く。今の最新技術は、まだまだ解明されていない我々の脳にとって、あまりにオーバースペックであると感じる。

前田由紀夫

2009/05/22

割り箸と環境問題

カテゴリー: お勉強など!, コラム — admin @ 10:23 AM

 

丸太⇒割り箸

丸太⇒割り箸

割り箸は江戸時代に発明された、日本の文化です。当時、水は貴重なものであり、箸を洗うより割り箸を使い捨てほうが衛生的であり、合理的であると考えられました。また、日本人のケガレたものを嫌う独特の文化として、そしていつも新品のもので食事をすると言う感覚も、割り箸の地位を揺ぎ無いものとしました。現在、日本人は一人平均年間で200膳の割り箸を消費するそうです。これは、日本の木材の消費量全体に占める割り箸の割合の1%となります。これを見るとそれほど多くないように思われますが、割り箸を使わない他の国では考えられない使用量です。しかし、今の割り箸は98%が輸入され、国産の木材を使う事は少量となっています。昔、割り箸は建築用の材料を丸太から取る時に、余った部分、すなわち捨てる部分(辺材)を利用したり、間伐材(注)などを使ったりして作られました。これは、いわば捨てる部分を利用する訳ですから、たいしたアイデア商品と言う事です。現在では海外の安い木材が伐採され、原木からすべての木材を割り箸として使ってしまい、その伐ったところをそのまま放置したり、農地にしたりして環境に負荷をかけている国も少なくありません。また、日本の木で作る割り箸の値段は一膳3円ほどかかりますが、輸入割り箸は1円以下で販売されています。現在、日本の森林は整備が行きとどいておらず荒れた状態になっています。また、日本は京都議定書で、温室効果ガス排出削減目標値のマイナス6%に対して3.8%(約1,300万炭素トン)を森林による二酸化炭素の吸収で達成する計画になっています。割り箸は使うサイクルが短い分、国産材を使った国内産割り箸が普及すれば日本の森林を、継続的に経済的に支えることのできるアイテムの一つになり得ると考えられます。いま、一部の企業でも国産の建築端材や間伐材を原料とする割り箸を調達する取り組みが始まっています。国産の割り箸を利用する事は環境問題を解決する第一歩とも言えるのです。

企業の取り組み

企業の取組み

2009/05/20

住宅瑕疵担保履行法

カテゴリー: お勉強など!, コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 9:31 AM

人生の中で最も大きな買い物は「住宅」ではないだろうか。これからの住宅のあり方は環境に優しく、安全でなくてはならない。よって、しっかりとした制度を作り、住まい手と作り手が安心できる環境が求められる。昨今、あまりにも規制が多くなりすぎて、一昔前の住まいづくりや、人間関係、信頼関係と言った感覚が忘れ去られているようで、過剰に縛られすぎた規制には違和感を覚える。しかし、これからの住宅は社会インフラとして長期にその価値を継続しなくてはならないと考えれば納得がゆく。

 

住宅の法整備は様々な角度で進んでいる。一級建築士が構造設計のデータを改ざんした耐震偽装問題はまだ記憶に新しい。あの事件以降、建築に関連する法制度はかなり厳しくなっている。建築基準法の改正、建築士法改正に続き、いよいよ平成21年10月1日から「住宅瑕疵担保履行法」がスタートする。10月までにはまだ日にちがあるが、この法律は10月1日以降に引き渡されるすべての新築住宅に適用される。よって、これから住宅を建てる予定がある場合は、引渡しが10月に近くなると考えられるので、この法律に則った対策が必要になる。

 

住宅瑕疵担保法の内容だが、新築住宅を供給する事業者は、住宅のなかでも特に重要な部分である、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分(図)の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任を負うことになる。これらに対応し事業者は、資力確保のため保険に加入するか、一定金額を供託するかの義務付けがなされる。これにより、万が一、事業者が倒産した場合等でも、2000万円までの補修費用の支払いが保険法人から受けられる。

 

現在、保険を扱える保険法人は全国で5社であり、事業者が保険に加入する場合は、新築住宅一戸ずつに一件の険を加入することとなる。保険を完成させるためには、建物の工事が始まると、保険会社の検査員が、建物の基礎部分を施工する段階で確認する必要がある。この作業があるため、事業者は早い時期に保険に加入する必要がある。国土交通省が昨年行った調査では、対象事業者の95%が保険で対応すると回答、保険の加入戸数は年間80万戸にのぼると予想されている。たった5社の保険会社が急に、多くの保険審査を行う事になるので、現在検査員の充実等を図っているが、検査の遅れで完成が遅れるなどの混乱も予想される。

 

また、住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅の売主や事業者とその買主や発注者との間で紛争が生じた場合、住宅専門の紛争処理機関において、適切かつ迅速な紛争処理が受けられる体制となっている。具体的には、売主等または買主等が「指定住宅紛争処理機関(住宅紛争審査会)」に申請して、「あっせん」、「調停」または「仲裁」を受けることができる。この紛争処理のために申請者または相手方が負担する費用は、原則として申請手数料のみである(申請手数料は1万円)。それ以外の費用、紛争処理委員への謝金、通常の鑑定・現地調査費用等は原則としてかからない。つまり、制度全体で運営費を支えるので、当事者は1万円程度の負担で、専門家による紛争処理を受けられることになる。また、保険金の支払が関連するような紛争の場合は、保険法人が参加することにより、速やかな紛争処理が期待できる。なお、和解が成立した場合は、保険法人はその結果を尊重することとされているので保険金の不払いでもめることもない。保険法人が利害関係人または紛争当事者として参加した場合は、特段の理由がない限り、示された和解案または調停案を受け入れなければならない。

 

スタート前だが事業者はしっかりとした準備が必要であり、消費者もこの仕組みを理解しておく必要がある。

 

国土交通省

国土交通省

■住宅瑕疵担保履行法の概要

新築住宅の売主等は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、住宅の主要構造部分の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うこととされていますが、構造計算書偽装問題を契機に、売主等が瑕疵担保責任を十分に果たすことができない場合、住宅購入者等が極めて不安定な状態におかれることが明らかになりました。このため、住宅購入者等の利益の保護を図るため、第166回通常国会において、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成19年法律第66号)(住宅瑕疵担保履行法)」が成立・公布されました。また、住宅瑕疵担保責任保険法人の指定や特別紛争処理体制の整備については平成20年4月1日に施行され、新築住宅の売主等に対しての瑕疵担保責任を履行するための資力確保の義務付けについては平成21年10月1日に施行されます。

前田由紀夫

 

2009/03/01

暮らし方のゆくえ‐コミュニティー

カテゴリー: コラム, 建設 ・不動産 — admin @ 1:26 PM

不動産には色々な種類がある。宅地のように住宅を建て居住を目的としたもの。事務所や店舗などの商業利用を目的とするもの。公園や駐車場。これらが機能的に集まって街や都市を構成する。もちろん、農地や牧草地も不動産である。今回は、その不動産の中でも居住するもの、人が暮らす場所における将来を考えてみることにする。

人には様々な価値観がある。こだわりかたも人それぞれだ。利便性の高い都市に暮らす人、自然いっぱいの田舎暮らしに憧れる人。今、ニュータウンは高齢化し、古いマンションは建て替えの時期を迎え、近い将来の行方を模索している。時間が経てば地域や近所の付き合いも変わってくる。

ゆっくりではあるが、時は流れているのだ。我々はそれを認識する必要がある。

人口が減少し、労働力が不足する将来、一人当たりの住空間は広く快適になるとも考えられる。そして、そこに集う皆が共に暮らしてゆくには、個人や家族、そして仲間が空間を共有するコミュニティーが必要かつ重要となる。このコミュニティーはハード部分である箱物だけを考えては成り立たない。最小単位である家族から、個人が出て行ったり、また新たな

家族が構成されたりと、時と共に環境の変化は否応なしにやってくる。しかし、暮らす場所、「住まい」はそう簡単に変えられない。その一つの理由に、住宅が非常に高価なものであることが考えられる。多少、個人の生活事情が変わったからと言って簡単に引っ越したり、買い換えたり住み替えたりするわけにははいかない。また、そこにある建物を壊して建て替えるには相当なエネルギーが必要となり、環境にも大きな負荷をかける事となる。これでは将来の地球に優しいエコ社会にはなりえない。

誰でも、プライバシーを守り、同じ価値観を持った人々と暮らしたい。人と人との「間合い」がソフトとなる「暮らすことにおけるコミュニティー」が今後、大変かつ重要な課題となる。しかし、日本の住宅事情はあまりにも厳しい。快適に、安全に暮らすためには相当な対価を支払わなければならない。これでは個性やプライバシーをねじ曲げ、そこにある箱物コミュニティーに自分をあわせなくてはならなくなってしまう。衣食足りて礼節を知るというが、礼節の前に、住宅ローンに追われ、変わり行く近隣の環境にビクビクし、更には近所づきあいにギクシャクする事になる。

将来、住宅で「暮らすこと」に最も必要なのはコミュニティーの要素ではないだろうか。先にも述べたが、人が生きてゆくためには、時間と共に場所を変えなくてはならない事情がどうしても付きまとう。これには計画的に工夫された家作り、街づくり、個人としては暮らし方作りなるものが必要となる。住みやすさは価値観で変わる。ただし、場所によって生き方までもが変わってしまうのは大きな問題である。日本の建築物は一つ一つを見ると個性的で素晴らしいものが多いが、集合体となるとその将来が見えていないようにも映る。もっと、ソフト面のコミュニティーを考えるべきである。

土地や建物等の不動産は高価な財産である。簡単に壊すのではなく、永く大切に将来を見据えて活用するべきである。中に入る人間のほうが暮らし方を工夫し自分にあった居心地のよいコミュニティーに移り住んで行けばよいのではなかろうか。

せめて、将来暮らすであろう「終の棲み家」くらいは妥協をせず、満足のいくものにしたいと誰もが考える。ただの箱物としての棲み家ではなく、プライバシーの向こう側に暖かいコミュニティーのある空間にしたいものだとその行方を試案する。

前田由紀夫

 

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