資源の過剰な消費が続けば、地球そのものが持続不可能な危機に陥ってしまいます
最近、不動産業界で大きく変わったと思うことが二点あります。一つは土地や建物の安全性が重視され、法律が整備されたことです。耐震偽装や土壌汚染、アスベストなどの問題が拍車をかけたのです。もう一つは住宅等の建物インフラをより長く大事に使い、そしてその住宅は「環境にやさしくなくてはならない」という考え方が出てきたことです。これらの考え方は今後、主流になると思われ、政府与党は住宅の寿命を200年くらいまで伸ばそうという構想を打ち出しています(自由民主党政策調査会・200年住宅ビジョン)。現在、日本の住宅は30年で建て替えられているので、実に6.6倍の寿命にしようとする構想です。大量消費に慣れてしまった日本国民にすぐに理解されるとは思えませんが、未来の子供たちのため、このような取り組みを実現しなければならないと思います。
地球環境が抱える問題は複雑であり、それが国境を越えた問題であることは間違いないでしょう。時代は遡り、イギリスで始まった産業革命以降、人類は多くの富を得てきました。しかしここに来て、多くの無くしてしまった物があることに気が付いたのです。見つめなければならないのは、資源の過剰な消費により、それらを枯渇させてしまっている現状と、このままでは我々の生活基盤となる地球そのものが持続不可能な危機に陥ってしまうことであると思います。世界の人々一人ひとりがこの問題を認識するためには、やはり教育が重要です。環境に配慮して生きるという新たな価値観に基づいた生き方に移行していくため、地球環境についての情報を皆が共有し、行動を開始することが求められています。
そうして目指すのは、資源や生産性の効率を高めた持続可能な社会……そこへ行き着くには、消費量を減らし、環境への負荷を軽減していくことが必至ですが、それに伴い懸念される経済の停滞という大問題に私たちはどう立ち向かえばよいのでしょうか? いずれにしても、大きなパラダイムシフトが必要であると思います。
前田由紀夫
