
丸太⇒割り箸
割り箸は江戸時代に発明された、日本の文化です。当時、水は貴重なものであり、箸を洗うより割り箸を使い捨てほうが衛生的であり、合理的であると考えられました。また、日本人のケガレたものを嫌う独特の文化として、そしていつも新品のもので食事をすると言う感覚も、割り箸の地位を揺ぎ無いものとしました。現在、日本人は一人平均年間で200膳の割り箸を消費するそうです。これは、日本の木材の消費量全体に占める割り箸の割合の1%となります。これを見るとそれほど多くないように思われますが、割り箸を使わない他の国では考えられない使用量です。しかし、今の割り箸は98%が輸入され、国産の木材を使う事は少量となっています。昔、割り箸は建築用の材料を丸太から取る時に、余った部分、すなわち捨てる部分(辺材)を利用したり、間伐材(注)などを使ったりして作られました。これは、いわば捨てる部分を利用する訳ですから、たいしたアイデア商品と言う事です。現在では海外の安い木材が伐採され、原木からすべての木材を割り箸として使ってしまい、その伐ったところをそのまま放置したり、農地にしたりして環境に負荷をかけている国も少なくありません。また、日本の木で作る割り箸の値段は一膳3円ほどかかりますが、輸入割り箸は1円以下で販売されています。現在、日本の森林は整備が行きとどいておらず荒れた状態になっています。また、日本は京都議定書で、温室効果ガス排出削減目標値のマイナス6%に対して3.8%(約1,300万炭素トン)を森林による二酸化炭素の吸収で達成する計画になっています。割り箸は使うサイクルが短い分、国産材を使った国内産割り箸が普及すれば日本の森林を、継続的に経済的に支えることのできるアイテムの一つになり得ると考えられます。いま、一部の企業でも国産の建築端材や間伐材を原料とする割り箸を調達する取り組みが始まっています。国産の割り箸を利用する事は環境問題を解決する第一歩とも言えるのです。

企業の取組み
人生の中で最も大きな買い物は「住宅」ではないだろうか。これからの住宅のあり方は環境に優しく、安全でなくてはならない。よって、しっかりとした制度を作り、住まい手と作り手が安心できる環境が求められる。昨今、あまりにも規制が多くなりすぎて、一昔前の住まいづくりや、人間関係、信頼関係と言った感覚が忘れ去られているようで、過剰に縛られすぎた規制には違和感を覚える。しかし、これからの住宅は社会インフラとして長期にその価値を継続しなくてはならないと考えれば納得がゆく。
住宅の法整備は様々な角度で進んでいる。一級建築士が構造設計のデータを改ざんした耐震偽装問題はまだ記憶に新しい。あの事件以降、建築に関連する法制度はかなり厳しくなっている。建築基準法の改正、建築士法改正に続き、いよいよ平成21年10月1日から「住宅瑕疵担保履行法」がスタートする。10月までにはまだ日にちがあるが、この法律は10月1日以降に引き渡されるすべての新築住宅に適用される。よって、これから住宅を建てる予定がある場合は、引渡しが10月に近くなると考えられるので、この法律に則った対策が必要になる。
住宅瑕疵担保法の内容だが、新築住宅を供給する事業者は、住宅のなかでも特に重要な部分である、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分(図)の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任を負うことになる。これらに対応し事業者は、資力確保のため保険に加入するか、一定金額を供託するかの義務付けがなされる。これにより、万が一、事業者が倒産した場合等でも、2000万円までの補修費用の支払いが保険法人から受けられる。
現在、保険を扱える保険法人は全国で5社であり、事業者が保険に加入する場合は、新築住宅一戸ずつに一件の険を加入することとなる。保険を完成させるためには、建物の工事が始まると、保険会社の検査員が、建物の基礎部分を施工する段階で確認する必要がある。この作業があるため、事業者は早い時期に保険に加入する必要がある。国土交通省が昨年行った調査では、対象事業者の95%が保険で対応すると回答、保険の加入戸数は年間80万戸にのぼると予想されている。たった5社の保険会社が急に、多くの保険審査を行う事になるので、現在検査員の充実等を図っているが、検査の遅れで完成が遅れるなどの混乱も予想される。
また、住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅の売主や事業者とその買主や発注者との間で紛争が生じた場合、住宅専門の紛争処理機関において、適切かつ迅速な紛争処理が受けられる体制となっている。具体的には、売主等または買主等が「指定住宅紛争処理機関(住宅紛争審査会)」に申請して、「あっせん」、「調停」または「仲裁」を受けることができる。この紛争処理のために申請者または相手方が負担する費用は、原則として申請手数料のみである(申請手数料は1万円)。それ以外の費用、紛争処理委員への謝金、通常の鑑定・現地調査費用等は原則としてかからない。つまり、制度全体で運営費を支えるので、当事者は1万円程度の負担で、専門家による紛争処理を受けられることになる。また、保険金の支払が関連するような紛争の場合は、保険法人が参加することにより、速やかな紛争処理が期待できる。なお、和解が成立した場合は、保険法人はその結果を尊重することとされているので保険金の不払いでもめることもない。保険法人が利害関係人または紛争当事者として参加した場合は、特段の理由がない限り、示された和解案または調停案を受け入れなければならない。
スタート前だが事業者はしっかりとした準備が必要であり、消費者もこの仕組みを理解しておく必要がある。

国土交通省
■住宅瑕疵担保履行法の概要
新築住宅の売主等は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、住宅の主要構造部分の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うこととされていますが、構造計算書偽装問題を契機に、売主等が瑕疵担保責任を十分に果たすことができない場合、住宅購入者等が極めて不安定な状態におかれることが明らかになりました。このため、住宅購入者等の利益の保護を図るため、第166回通常国会において、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成19年法律第66号)(住宅瑕疵担保履行法)」が成立・公布されました。また、住宅瑕疵担保責任保険法人の指定や特別紛争処理体制の整備については平成20年4月1日に施行され、新築住宅の売主等に対しての瑕疵担保責任を履行するための資力確保の義務付けについては平成21年10月1日に施行されます。
前田由紀夫
著者 加藤幹敏
出版社 中日新聞社
価格 1,700円(税込)

緩急時在
2005年7月から2008年3月までの、中日新聞の編集局長である加藤幹敏氏が自らペンを執ったコラム集です。「新聞記者は素人の代表である」「素人のプロフェッショナルたれ」と一線の記者に話す筆者の考える新聞の使命が伝わってきます。また、新聞記者とは当事者や専門家がいかに難解な業界用語を使おうが、素人の歯でしっかり噛み砕く。そのための勉強が欠かせないのは言うまでもない…。っと、まえがきの引用ですが、内容はその時代時代の事柄が走馬灯のように思い出される構成となっています。人の死生観について記してある部分や丁寧な日本語の使い方には新聞を編集すると言う職業人らしい筆者の魅力に惹かれます。各年、上半期、下半期の主なニュースも記載されており、新聞では振り返ることのない時を振り返るのにありがたい一冊です。
以前、イタリア・ローマに行ってきた時、地下鉄に乗ってひらめいた作品です。
我社のT財務大臣?に気に入っていただいて頂いたのでプレゼントしました。左下にあるのはミネラルウォーターのキャップ、B.I.Tとあるのはローマの地下鉄の乗車券で、まだ、通貨はリラが使えた時代です。色はアクリル絵具と油絵具を使用しました。
enzo

無題
駒形どぜう
「どぜう」、江戸の代表的な食べ物のような響きです。嘉永元年(1848年)に出された江戸時代のグルメガイド『江戸名物酒飯手引草』に、この店の名が記されていたそうです。
今回は渋谷のビル内にあるお店で頂きました。見た目は少々グロテスクですが、葱をたっぷりのせてグツグツ待って、しっとりしたら、独特の風味が口の中に馴染みます。至福のひとときでした。店構えはやはり本店、駒形・浅草ですね。今回はGWで唯一のグルメな晩餐でした。
御馳走様でした。
enzo

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「倹約と吝嗇(りんしょく)は水仙と葱」という言葉がある。要するに倹約することとケチはとは似ているようだが、まったく違うという意味である。最近、不動産業界においても倹約することが注目されている。倹約と言っても不動産では、再生と言う大きなものから、電気や水道料金等の節約などの小さな事まで含まれる。不動産の証券化などは一種の流動化絡みの仕組み再生だと言えよう。さて、今回は賃貸不動産を取りまく環境から、この再生を考えてみる事にする。現在ある不動産の価値をいかに高めるか?現存する不動産を壊してもう一度建て替える事、これを一番「もったいない」と仮定した場合、他にどの様な選択肢があるのか考えてみたい。但し、必ずしも建て替えが一番もったいない事となる訳ではないので、あくまでも仮定の話である。初めに考えられるのがリフォーム。建設当初の様相を再現すべく、壁紙を張り替えたり色を塗り替えたりする。出来る限り減価してゆくものに対して出来る限り価値を下げないように修繕し機能維持をする作業である。
次に、リモデル。似たような言葉であるが、現在の価値をある程度向上させるため、意匠を凝らしたり、設備を最新の物に変えたりと、今までにない価値を付加してゆく。オフィスビルから住宅へのコンバージョンもこれに類する。また、ハード部分だけではなく、ソフト部分でも考える必要がある。お年寄りの集まる場として利用する。短期での賃貸に対応する。企業等の研修用施設として利用する。いずれにせよ、現在の状態から見てその不動産を壊さずに再生してゆくことは、これからの不動産処分の選択肢の中でしっかりと考える必要がある。それはすなわち環境に配慮される地球規模の倹約である。そして今、エコ社会が当たり前の時代となる事は誰もが感じている。これからの日本経済は人口減少を生産性の上昇で補わなくてはならない。知恵と工夫が必要となる事は明らかである。地域と個人が連携して生きてゆけるコミュニティーをうまく形成し、もったいない事は極力さけ、倹約し、現在あるインフラや可処分時間を有効に使えるようにしなければならない。「質素倹約」は昔よく聞いた言葉だ。物を壊したり、捨てたりするのではなく、いかにうまくそれを利用するのかを考えるのが重要課題である。これらの考え方は、エコやリサイクルと名前を変えて我々のマインドに刷り込まれている重要な価値観である。ケチケチしていては新時代に取り残されてしまう。マクロな視点で知恵を搾り、倹約して新たな不動産の可能性を追求する時代に「再生」は欠かせない問題である。
前田由紀夫