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2009/12/29

中古住宅の時代がやってくる

カテゴリー: お勉強など!, 建設 ・不動産 — admin @ 6:40 PM

ここ数年間、金融不安、経済危機、政権交代と我々を取り巻く環境はめまぐるしく変化していますが、それに伴い不動産は将来どのような動きをするのでしょう。

昨今不動産も、他の商品と同じように再利用するマーケット、すなわち中古利用に移ってきています。通常、新築住宅着工件数は年間100万戸を基準にそれ以上が見込まれました。しかし、07年度は103万戸とかなり落ち込み、昨年を見ても1月~10月までの着工件数は65万戸しかありません。これは1960年代後半の水準となり、経済は高度成熟しているものの、マイホームを持つことが人生最大の夢だった時代と同じレベルになってしまいました。

このような時代の流れを読むと、不動産も再利用の時代に突入していると考えられます。これは、いままでの消費型社会から循環型社会への転換が不動産のマーケットにも顕在化してきていることだと考えられます。環境問題の視点で見れば、資源を有効に使ってCO2の削減をし、いまある資源を再利用する考え方です。住宅から排出されるCO2の量は住宅建設時に20・6%、修繕・解体時に7%、そして使用しているときに72・5%を排出します(CASBEEすまい評価マニュアルより)。つまり、居住している時こそ多くのCO2を排出するわけですから、再利用の際には改修時の断熱等の対策が重要となってきます。

この再利用、つまり中古を直して使うことに対して消費者の抵抗感がなくなってきている事も、昨今の中古マーケットの伸びをみるとよくわかります。たとえば、中古のゲームやCD、DVD、本等はかなり多く流通しています。ブランド商品を扱う質店、車、家電、携帯電話までもが中古品の市場を拡大しており、消費者も満足している構図が出来上がっています。 中古品の問題点はその品質の証明にあります。安価な商品であれば、多少の瑕疵は見逃せますが、住宅のように高額なものはしっかりとその建物の質を検証する必要があります。ここが、他の商品と違い、安心できるマーケットが育成されるように行政がしっかりとした基準を設けなければならない理由だと思われます。完成した後の住宅の履歴や設備の性能等を記録する作業も推進されていますが、まだまだ安心・安定した売買のできるマーケットになるには時間がかかりそうです。

しかし、我々先進国においては、温室効果ガスを低減させるため、CO2削減に大きく貢献する余地のある不動産には期待がかかっており、時間をかける余裕はないのです。たとえば、断熱改修工事は今後の不動産(建物)に積極的に引き当てる必要があります。家電製品はトップランナー方式で省エネ基準をクリアし、高性能になってきました。しかし、それを使用する住宅の断熱が効果的に出来ていなければせっかく設備を更新しても省エネが十分に生かされません。今後、不動産の良し悪しを判断するには、外観や設備の良し悪しだけではなく、建物が設計図通りに安全、正確に施工されているか、また、省エネ性能や劣化具合はどのような状態か、住宅を修理した履歴がしっかり管理されているか等が重要となってきます。現在、年間の住宅販売戸数における中古住宅の割合は約13%です。これは、欧米に比べて極めて低い数字です。また、現在の日本の住宅の耐用年数も極端に短く住宅ローンが終わるとその価値はほとんどゼロになってしまいます。しかし、これからは、不動産も使い捨ての消費の時代から、長期にその価値を維持する時代となります。将来、自分の住宅の価値が下落しないのであれば、日ごろの点検や修理、またそれらの履歴を残す事も苦になりません。これからは、日本人の「もったいない」精神を生かした中古住宅の市場が活性化する時代がやってくるでしょう。

Old Faithful Inn

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